ジュリエットからの手紙

ジャニヲタなライターの戯言です

スポットライトの向こう側

どうも。私です。

新型コロナウイルスの影響で現場の中止が相次ぎ、辛いですよね。とまあこんな時なのでちょっと若いお嬢さんのおたく(とその親御さん)に伝えておきたい事をつらつと書いてみたいと思います。

この人すこ(好き)!と思って推しになると、ライブや舞台で実際の本人に会いたくなるのがおたくです。FCに入りライブツアーの発表に沸き、当落で狂喜乱舞する。どんなおたくでも経験する日常です。メンカラのアクセサリーや参戦服を選び、うちわを何度も作り直したりするのもまた楽しきものです。

ライブ当日はテンションMAXで会場入りし、夢のような時間を過ごします、楽しい時間はあっと言う間。仮に、Aちゃんが見たライブは昼の部だったとしましょう。同日の夜もライブがある。会場を後にしようとするあなたの耳に同年代くらいのファンの子の会話が聞こえてきます。「ね~2部までどこで時間潰す?」え?この人たち夜の部も入れるの?羨ましい…。どうして何回も入れる人がいるんだろう?とAちゃんが検索すると今まで知らなかった様々な情報も知ることができました。

Aちゃんは大事に貯金してあったお小遣いとお年玉を全部合わせればなんとかなりそうだと考えます。大好きなあの人にもう1回会うために。そうして普通のチケット代金の何倍ものお金を払って手にしたチケット。夢のような時間はまたあっという間に過ぎていきます。チケット代のために学校の友達と遊ぶ時間や勉強時間を削ってバイトを始め、お金はまたチケット代に消えていきます。

「もっと会いたい」

そうして何回か色々な会場に足を運ぶうち、大人の人がAちゃんに近づいてきます。「チケット持ってる?」。次の公演のチケットもあるよ、と教えてくれます。そして今後も行きたい公演があればチケット用意するから連絡先を教えるよ、とも。

1度味をしめたら、2回、3回、その次の公演も。たまたまいい席になってファンサをもらえたりしたら、次も、また次も。今回は干されたから絶対に次は…。

もうアリーナやスタンド前列でしか見たくない。

人間の欲ってそういうものです。

でも手持ちのお金はない。

「いいよいいよ、ツケにしといてあげる。払える時に払ってくれたら」

ここからが大人の本領発揮です。チケットの転売で得たお金以上の価値があるのが若いあなたの体です。返済に困りながらも次の現場にも行きたい。そう考えるAちゃんに「楽して稼げるバイトがあるから紹介しようか?」

最初は何やろ、パパ活ガールズバー

勢いにのってキャバクラ~デリヘル~AV

心も体もボロボロになってもまだ、若いあなたの体をお金に替えるビジネスはいくらでも存在します。

偶然インスタライブで見てしまったあるおたくの子の部屋。

ブランドのバッグと紙袋、洋服と下着、化粧品、生ゴミ、ペットボトルが散乱した修羅場のような状態。完全に精神を病んでいました。

昔むかしの現場でもこういうことって何度も目にしていて。

顔見知りだったちょっと大人っぽい綺麗な女の子。いつごろからかコンサートの席に拘るようになり、ファンサをしてもらえないとライブ中でも怒り狂う。どこの会場に行っても彼女は最前列にいました。しばらくすると夜の番協で彼女を見ることがなくなりましたが、週末のコンサートは必ず最前列に座っていて、いつも顔色が悪く、機嫌も悪そうでした。ある日、六本木で番協があり、終電近くになったので急いで友達数人と駅に向かっていると、彼女を見かけました。大人っぽいミニのワンピースを着て、当時の私たちからしたら、おじいちゃんくらいの男の人に抱きつきながら色んな色と匂いの混じった夜の街の奥深くへ消えていきました。しばらくして彼女はライブ会場にも姿を見せなくなりました。彼女と仲が良かった子に「あの子、実家にでも帰ったの?」と聞くと、困ったような顔で「あ~。あの子もう連絡とれなくなっちゃったんだよね」と答えました。

最初はみんなと同じくスポットライトに照らされてる美しい人たちを見ていただけのはずだったのに。

どうか本当に好きな人が出来て、一緒に暮らしたいと思って、その人の子どもを産みたいと思う将来のあなたを犠牲にしないで欲しいと思います。

どれだけ追っかけようがファンはファン。彼女にも奥さんにもなれません。若さを簡単にお金に替えないでほしいと心から思います。