ジュリエットからの手紙

ジャニヲタなライターの戯言です

魔法がとけた王子様たち

ここしばらく、所謂有名どころのJr.君達の退所が続いています。

というのは昔はヒッソリと誰知ることもなく辞めていたJr.君達ですが、最近のトレンド(笑)はSNSのアカウントから華々しく退所報告&今後の活動報告と言う名の宣伝、を行うことのようです。近々で香ばしかったのはS君でしょうか?K君の不思議キャラ(後にT君も引き継ぐ?)転身にも目を見張りましたが、香ばしさと言う意味ではS君のそれには遠く及ばなかったようです。彼女との交際宣言、彼女の広告だらけのブログへの誘いなど9年間も応援してきてくれたファンに対する誠実さのかけらも感じられない発言の数々は「クズ男」認定にふさわしい内容ではないでしょうか。

これら「痛辞めジュ」君達に共通するのは「Jを辞めても君はボクのファンだよね?」という謎の思い込みです。どこをどう見たらその手ごたえ(笑)を感じているのか甚だ謎でございます。多くのJヲタは輝かしい「J」の紋章を掲げたうら若き王子に恋をしているのです。「J」の紋章こそ世の男を「普通の男」と「王子様」に二分する証。

入所し「J」の紋章を頭上に頂いた途端「普通のカッコいいイケメン君」は「王子」へと華麗に進化されるのです。そしてJ王国に君臨しながら、多くのやんごとなき姫たちの熱いまなざしと歓声を受け、さらにイケメンに磨きをかけ、ステージの上で輝くわけです。J王国は不思議な魔法に包まれており、王子たちはお城(ステージ)で行われる舞踏会(ライブ)できらびやかな衣装(スパンコールロングコート)に身を包み、キラキラ輝く馬車(フロート)やある時は翼で空を飛び(ワイヤー)、突然あなたの目の前(ポップアップ)に姿を現したりします。魔法にかかった姫たちは王子たちからの微笑み(ファンサ)をもらうため扇(うちわ)を手に舞踏会(ライブ)に夜な夜な通いつめることになるのです。「ボクのことを忘れないで」という思いを込め舞踏会の最後には王子たちは銀の雨(銀テ)を降らせたりします。王子たちは気まぐれで前の舞踏会ではあなたが恥ずかしくなるぐらい見つめ、手を伸ばしてきたかと思えば、次の舞踏会でその眼差しは他の姫君に注がれ、あなたはあれは夢だったのかしら?とひっそり扇の陰で涙をぬぐうのです。「もういいわ!他の王子におすがりすることにするわ!」と決めて行ったはずの舞踏会でまたも再び王子は浮気の兆候を察したかのようにあなたを切なそうな目で見つめたりして「やっぱりわたくしにはあのお方しかいない。他の王子のことを考えたわたくしが悪かったわ、許して王子様!」な~んて。ま、そんな悲喜こもごも、も魔法の王国ならではのアトラクション。王子たちと出会えるのは魔法の王国の舞踏会の中だけ。会いたくても城の外で会うことなど許されないのです。たまにですが王子たちがお忍びで他の王国(TDL/USJ)等にお出かけになることはあるものの、「J」の紋章がある限り他の民たちとは一線を画していらっしゃいます。時々王国を出て我々庶民の暮らす地に戻る決心をする王子たちがいます。すっかり一般の民の世界に戻る王子もいれば、別の王国で再び王子として生きる決心をする王子もいます。「J」の紋章を外し、馬車を降りた王子は今までより若干近い存在になっています。姫の文に気さくにお返事(リプ)してみたり、お茶会(ファンミ)を開いてみたり。しかし姫たちはすぐに気が付いてしまうのです「あれ?この王子なんか違うw」と。J王国にいた時の妖しいまでの眩しいキラキラ感が剥がれ落ち、生身の人間味漂うその姿。「J」の紋章の魔法がとけ、普通のイケメン君に戻った元王子はJ王国の魔法にかかっている姫たちの目には、魔法がとけたカボチャにしか映らないのです。我にかえった姫たちは大急ぎで王国に引き返し、再び新しい王子に出会うため舞踏会を渡り歩くことになるのです。元王子は姫たちの手のひらを返したような仕打ちが不思議でなりませんが、それほどまで「J」の紋章のパワーは絶大だったというだけです。魔法がかかった姫たちの視線は二度と注がれることはないでしょう。

「痛辞めジュ」君たちにはぜひともそれを肝に銘じておいていただきたいものです。