ジュリエットからの手紙

ジャニヲタなライターの戯言です

ひらひらと儚き蒼い羽は舞う

どうも。あたくしです。

2019年1月27日。マリンメッセ福岡でジャニーズWESTのライブを拝見しておりました。昼夜ともに良きお席に恵まれ、ありがたいことだと幸せな時間を過ごしました。年明けから殺人的な締切の連続を掻い潜って頑張って良かったなぁ、やっぱり桐山君はカッコいいな、なんつって。

博多駅に向かおうと足早に会場を後にしながらスマホの電源を入れるとそこに現れた文字にピタリと足が止まりました。

 

嵐活動休止。

 

会場の外では同じタイミングで電源を入れた人達から聞こえる小さな悲鳴が。その声は湖に小石を投げ入れた時の波紋のようにその場で重く、どこまでも広がっていきました。あのときの光景は2度と忘れることはないでしょう。駅に向かうタクシーにどうやって乗り込んだのか記憶は曖昧ですが、執筆しているWebマガジンの編集担当様から来た「コラム執筆のお願い」というタイトルのメールにできるだけ冷静で丁寧に、辞退する旨の返信をすることだけに集中することで、ギリギリのところで自分のメンタルを保つことができました。

会見、NEWS ZEROと彼等の言葉を集めながら、集めるほどに、やはり大野くんの「辞めたい」という意志はあれからずっと持ち続けていたんだなぁと感じました。ハワイ特番での「辞めようと思ったことがある」発言から、大野担の心に常にあったチクチクした小さな針。ドラマ、映画と大野くんの活躍を喜ぶ時、同時にあのチクチクを感じていました。大野くんは頑固な人ですよね。その頑固さゆえに、ひとたびやると決めたら徹底して極める。歌もダンスも振付もお芝居もアートも釣りも。まるで職人のように。たぶん恋愛も。

 

知らんけど。

 

そしてやらないと決めたら徹底してやらない。一部の大野担の悲願であったソロアルバムもソロコンも。やりたくないからやらなかった。それだけ。なんとなくそれは感じていました。ただ決まっているお仕事は精一杯臨んでくれていましたよね。

ここからはあたくしの想像と感想です。辞めたいという火種は15周年を過ぎても消しきれないまま、彼の心のどこかに静かにあったのかな、と。フリスタ2の大阪で差し替えられていたあの自画像を見た時、作品から伝わってきたのはとてつもない寂しさ。カラフルな色で描かれた彼自身は泣き笑いのような表情に見え、深い悲しみが伝わってきて、愕然としたまま絵の前からしばらく動けなかったことを記憶しています。

だから、辞めたいという気持ちをメンバーに伝えた時には誰がなんと言おうと辞めると決めていたのでしょう。嵐は4人でやってくれ、と。しかし彼は大誤算をしていたんです。何回も重ねた話し合いの中で彼は気がついてしまったのでしょう。残り4人が彼を失いたくない気持ちの強さに、そして自分も4人と同じく嵐を愛する気持ちが非常に強かったことに。

たぶんその方向に進むよう、絶妙な操作で舵を取ってくれたのは聡明で冷静沈着な策士、櫻井翔くんではないかなと思っています。解散ではなく休止、退所ではなく休止。4人の嵐を受け入れたら大野君は退所してしまう、解散したら大野君が戻る場所がなくなるばかりか、全ては大野君のせいになってしまう。何度も迷走しながらも絶対に諦めず着地点を模索した櫻井の翔氏の圧勝です。翔くん本当にありがとうございます。お世話になりました。今後盆暮れになにがしかを贈りたいほど感謝しています。

 

大野くんが休みたいと聞いた時に、辞めないでいてくれるならそれでいい、そして解散ではないと知った時の安堵は図り知れません。20年間、そして後半は押しも押されもせぬ国民的アイドルとしての重責を背負って走り続けた人が「休みたい」と思って何が悪いのかと。大野君が壊れてしまう前で良かった。戻ってきてくれるのか分からないけどきっと戻ってきてくれるんじゃないかなって。「釣りも飽きたな~」なんつって。真っ黒になって。今と同じように背中に生えた蒼い羽で軽やかなダンスを魅せてくれるんじゃないかなって。

 

先日再びジャニーズWESTのライブに行きました。福岡ではライブを行っているまさにその時に嵐の休止が発表される事なんて、たぶん知らされていなかったであろうメンバー。今年5周年の彼等は何を思ったのでしょうか。

その答えは重岡君の最後の挨拶に込められていたように思います。ライブでは毎回メンバーの1人が最後の挨拶をしてライブを締めくくるのですが、他のメンバーがこれからも10年、15年、20年と応援してくださいと挨拶していた中、重岡君は「5周年を迎え、10年、15年、20年と…これからジャニーズWESTがどうなっていくのか僕らも分からないけれど」と話しました。本当にどうなるか分からない。タレントもヲタも。ネガティブな事ばかり考えてないで、楽しいことだけ考えてワーキャー言えばいいじゃないというお考えもあるでしょう。もちろんあたくしも大野君が何年かお休みして嵐は再始動し、ジャニーズWESTは全員揃って10周年、15周年、20周年を迎えて欲しいと思います。ただこの先何があっても悲しむことはあっても後悔はしないよう応援していきたいなと強く思いました。

 

この先何がどうなるか誰にも分からない危さが、儚くて美しいのかも知れませんね。